GI-Metabolism Forum
第3回GI-Metabolism Forum 第一部 演題2 マイオカインSPARCの可能性―運動による大腸がん予防に着目して―
掲載誌
THE GI FOREFRONT
Vol.8 No.2 82-83,
2012
著者名
青井渉
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
THE GI FOREFRONT
「運動により骨格筋から分泌される新規マイオカインSPARC」 大腸がんリスクを減らす生活習慣として身体活動が効果的であることが疫学研究で示されているが, そのメカニズムはよくわかっていない. 運動によって骨格筋から分泌されるタンパク質マイオカインは, 脳神経系や代謝系などにさまざまな影響を及ぼすことがわかっている. われわれは網羅的発現解析を行い, 運動により増大し, 加齢や不活動で低下する新規マイオカインとしてsecreted protein acidic and rich in cysteine(SPARC)を同定した. SPARCはさまざまな機能を持っており, その1つとしてtumor suppressorを有することがいくつかの研究グループから報告されている. 動物モデルにおいてSPARCは骨格筋や血液中に一過性の運動によって増大し, 血中SPARCの増大は骨格筋でのみ運動により生じるという結果が得られたことなどから, SPARCは運動によって骨格筋から血液へ分泌されることを明らかにしている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。