CLINICAL CONFERENCE 症例から学ぶ上部消化器疾患
第16回 逐年検診で発見された胃体部大彎の胃癌症例
THE GI FOREFRONT Vol.8 No.2, 7-9, 2012
経鼻内視鏡検査や鎮静法の普及により苦痛の少ない内視鏡検査が可能となり, また, 色素散布法や画像強調観察により画像診断が向上し, 微小胃癌も多く発見されるようになった. さらに, 血清ペプシノゲン法やH.pylori感染診断により胃癌のリスク診断ができるようになり, 胃癌検診において, 確定診断が得られる内視鏡検査は重要性を増していく. さらに日常診療においても, 胃食道逆流症(GERD)や薬剤による上部消化管粘膜障害の増加により, 内視鏡検査の件数は各施設で年々増えつつある. 患者の負担を減らし, 限られた時間でより多くの内視鏡検査を行うには短時間で内視鏡検査を終えることが重要であるが, 一方では十分な観察がなされていない可能性もある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。