TAKEDA GI FORUM 2012
抗血栓療法における消化管出血を考える
THE GI FOREFRONT Vol.8 No.1, 79-85, 2012
抗血栓療法中は消化管出血リスクと休薬による血栓塞栓症のリスクに配慮する必要がある. 本フォーラムでは「抗血栓療法における消化管出血」をテーマとし, 循環器内科および消化器内科のエキスパートの先生方が, それぞれの立場から, 抗血栓療法による消化管出血のリスクおよび休薬によるリスク, 消化管出血の予防, 抗血栓療法中の内視鏡検査や治療などについて講演された. また, 総合討論では, 消化管出血は生命予後に影響を及ぼすのかどうか, 特にどのような患者に注意すべきかなどについてディスカッションがなされた. 「Opening Remarks」「座長」坂本長逸 日本医科大学消化器内科教授 わが国は今までにない高齢化社会を迎えており, その中で抗血小板療法, 抗凝固療法, いわゆる抗血栓療法を余儀なくされる患者が非常に増えている. われわれ消化器内科医が抗血栓療法を頭に描くと, 消化性潰瘍や消化管出血リスクを優先させて考える傾向がある.
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