<< 一覧に戻る

TOPICS OF GI 消化器疾患のトピックス

第15回 上部消化管機能性疾患とTRPファミリー

三原弘

THE GI FOREFRONT Vol.8 No.1, 74-78, 2012

「はじめに」TRPイオンチャネルスーパーファミリーのうち, TRPV, TRPM, TRPA, TRPCの4種類が上部消化管において, スパイス・化学・温度・機械刺激受容に関連しており, 多くがCa2+透過性の比較的高い非選択性陽イオンチャネルである. 1993年にTRPC, 1997年にカプサイシン受容体TRPV1, そして, 2003年にワサビ受容体TRPA1が発見され, 消化管におけるTRPチャネルの発現および機能に関する知見が蓄積されてきた. ここでは, 前半は比較的検討が進んでいるTRPV1とTRPA1について概説し, 後半は今後機能が明らかになる可能性のある他のファミリーを紹介する. なお, 表1・図1「上部消化管におけるTRPチャネルの発現部位および機能」, 表2「上部消化管機能性疾患と治療標的」, 図2「外来性感覚神経と肥満細胞に発現するTRPチャネル」もあわせて参照されたい.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る