【特集 わが国のGERDにおける諸問題】
わが国のGERDの外科治療
掲載誌
THE GI FOREFRONT
Vol.8 No.1 40-43,
2012
著者名
柏木秀幸
/
矢野文章
/
小村伸朗
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
THE GI FOREFRONT
わが国のGERDに対する外科治療は, 腹腔鏡手術に移行してきた. 欧米に比べると手術例は圧倒的に少ないが, 今後も次第に増加してくるであろう. PPI維持療法に対し, 症状の改善効果の高い治療法であるが, 術後の嚥下困難の発生が欠点となっている. そのため, 腹腔鏡下逆流防止手術に用いられる噴門形成術はNissen法が標準であるが, 術後障害の少ないToupet法に移行してきている. 術後再発をより抑えるために, 裂孔縫縮部のメッシュ補強も行われるようになってきたが, メッシュ特有の合併症の危険性があり, その適応やメッシュの改良が今後の課題である. 「はじめに」1990年代に入って, 胃食道逆流症(Gastroesophageal reflux disease: GERD)に対する逆流防止手術に腹腔鏡手術が導入されるようになり, その外科治療は大きく変わってきた. 本稿では, わが国における現状と腹腔鏡下逆流防止手術(Laparoscopic antireflux surgery: LARS)について解説する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。