GI-Metabolism Forum
第2回GI-Metabolism Forum 演題2 高血糖状態における胃潰瘍治癒遅延に糖化修飾蛋白質が関与する
掲載誌
THE GI FOREFRONT
Vol.7 No.2 88-89,
2012
著者名
高木智久
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
THE GI FOREFRONT
「糖化反応阻害薬は高血糖状態下の胃潰瘍治癒遅延を改善」血糖コントロール不良な糖尿病患者は, 胃潰瘍に限らずさまざまな部位で創傷治癒が遅延することが知られている. しかし, 糖尿病における潰瘍治癒遅延に関わる分子機構の詳細は明らかになっていない. 今回, われわれはマウス酢酸胃潰瘍モデルを用いて, 高血糖状態における胃潰瘍治癒遅延に関して, 解糖系や糖化反応で生じるMethylglyoxal(MG)修飾蛋白質を中心に解析を行った. 6週齢雄性C57BL/6マウスにStreptozotocin(STZ)を投与し, 4週間後に岡部らの方法に準拠して酢酸潰瘍を作成し, 1週後に潰瘍を測定した. STZ投与1週後には高血糖が惹起され, 4週間遷延していた. 3日後には糖尿病惹起群・非惹起群の両群に同等の潰瘍が形成され, その後, 非糖尿病マウスでは治癒に向かうが, 糖尿病マウスでは治癒の遅延が認められた.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。