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総説

老化腎と線維化

大久保明紘高橋昌宏山本恵則佐藤有紀柳田素子

アンチ・エイジング医学 Vol.17 No.3, 36-40, 2021

本邦は現在人口の25%以上が65歳以上の高齢者であり,高齢者の健康保持は国家的な課題となっている。老化に伴い全身臓器においてさまざまな構造的・機能的変化が生じるが,近年の研究成果によりそれらの原因が細胞レベルで少しずつ明らかにされてきている。腎臓も他臓器と同様に加齢に伴う変化が報告されているが,これらの変化は慢性腎臓病(chronic kidneydisease;CKD)と共通して認められるものが多く,特にヒトにおいて純粋に加齢のみによる変化を評価するには注意を要する。また,高齢者は脱水や虚血などで発症する急性腎障害(acutekidney injury;AKI)を発症しやすく,その予後も不良であることも報告されており,加齢に伴う変化との関連が示唆されている。
本稿では加齢に伴う腎臓の変化を概説した後に,腎線維化を中心に老化腎臓とCKDの病態形成メカニズムについて概説する。
「KEY WORDS」慢性腎臓病,急性腎障害,腎線維化,エネルギー代謝

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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