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特集 脂肪肝へのアプローチ:メタボリックシンドロームとアンチエイジングの要

NASHの非侵襲的診断の進歩

今城健人小川祐二米田正人斉藤聡中島淳

アンチ・エイジング医学 Vol.17 No.2, 12-18, 2021

近年,肥満人口の増加に伴い,肝臓のメタボリックシンドロームの表現型である非アルコール性脂肪肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease;NAFLD)もまた増加の一途を辿っている。NAFLDのなかでも,特に進行性の非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis;NASH)は,線維化進展を生じるとともに肝細胞癌へ進展する可能性がある。近年,肝線維化がNAFLDのその後の予後を決定するもっとも重要な因子であるといった報告がなされている1)。すなわち,NAFLD診療の主眼となるのは肝線維化診断である。しかしながら,肝線維化が進展するには活動性の高い状態が存在するのはいうまでもないであろう。すなわち,NAFLD診断は大別すると,病期診断(線維化診断)および活動性の高いNASHの存在診断だといえよう。これらの診断のgold standardは肝生検であった。しかし,肝生検は侵襲的かつコストやサンプリングエラーなど,多数の問題点がある。すなわち,肝生検に代わる非侵襲的なNAFLD診断法の確立が望まれる。そこで,近年開発されたのがバイオマーカーやスコアリングシステム,および画像診断モダリティを用いた肝弾性率測定(エラストグラフィ)やマルチパラメトリックMRIである。エラストグラフィには超音波を用いた方法とMRIを用いた方法がある。本稿ではNAFLDにおけるこれらの非侵襲的診断法について概説する。
「KEY WORDS」バイオマーカー,超音波エラストグラフィ,MRエラストグラフィ(MRE),肝線維化診断アルゴリズム,マルチパラメトリックMRI

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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