<< 一覧に戻る

特集 脂肪肝へのアプローチ:メタボリックシンドロームとアンチエイジングの要

特集にあたって

池嶋健一齋藤英胤

アンチ・エイジング医学 Vol.17 No.2, 5, 2021

メタボリックシンドロームの病態形成には,代謝の要の臓器である肝臓が深く関与しており,それに伴って生じる肝病態としての非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD;nonalcoholic fatty liver disease),とりわけ進行性の慢性肝臓病である非アルコール性脂肪肝炎(NASH;nonalcoholic steatohepatitis)が注目されている。NAFLD/NASHはわが国のみならず世界中でもっとも有病率の高い肝臓病であるとともに,心血管系イベントや慢性腎臓病など全身性の動脈硬化性疾患や,種々の臓器の発癌リスクとしても,一層と重要視されてきている。海外ではアルコール摂取の多少よりも病態としての代謝性素因に着目したMAFLD(metabolic dysfunction-associated fatty liver disease)の呼称も提唱されている。NAFLD/NASHの研究は基礎・臨床の両面で急速に進歩しており,それを受けてわが国でも,日本消化器病学会と日本肝臓学会からNAFLD/NASHの診療ガイドラインの改訂第2版が昨年10月に発刊された。今回のガイドライン改訂のトピックスとして,非侵襲的診断法を取り入れたマススクリーニングおよび診断プロセスのアルゴリズム提示や,心血管系リスクのスクリーニング勧奨が挙げられる。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る