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特集 アルコールとアンチエイジング

健康対策におけるアルコール問題:飲酒は是か非か

岡村智教

アンチ・エイジング医学 Vol.16 No.5, 22-28, 2020

以前から適量のアルコール飲料を適正に飲んでいる者は,まったく飲まない者や大量に飲む者に比べて,死亡率が低い減少が観察され「Jカーブ効果」と呼称されてきた1)。これは欧米の疫学研究の結果に基づくが,欧米の死因の第1位は日本のように悪性新生物(がん)ではなく,循環器疾患であったことを想起すべきである。すなわちJカーブ効果の根拠の多くは飲酒と循環器疾患の関連を反映している。しかも欧米における循環器疾患の主たる病型は冠動脈疾患であるが,わが国では脳卒中のほうが多いというように循環器疾患の病型にも違いがある。したがってわが国の健康対策におけるアルコール問題の検証には,本邦での知見が必要となる。
本稿ではわが国で行われた疫学研究に基づき,飲酒習慣と健康の関連について解説する。
「KEY WORDS」Jカーブ効果,動脈硬化性疾患,高血圧,γ-GTP,HDLコレステロール

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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