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特集 機能性表示食品とアンチエイジング

フラボノイド(ルテオリン)の吸収代謝の評価:機能性in vitro試験に求められること

仲川清隆清水直紀加藤俊治

アンチ・エイジング医学 Vol.16 No.4, 38-43, 2020

野菜や果物に含まれる種々のフラボノイドは天然抗酸化物質としての名称でも知られ,その特徴は,少なくとも試験管内(in vitro)の実験では,ビタミンEなどと同等もしくはそれ以上の優れた抗酸化力を示すことであろう。故に,食品から摂取されたフラボノイドは,ヒトの体内に備わる抗酸化防御系の能力を高め,病気の原因になる活性酸素やラジカルの消去に役立っていると考えられている1)-3)
しかし,フラボノイドが試験管内(in vitro)の実験でいくら抗酸化力を示しても,必ずしも生体内(in vivo)で効果を発揮できない面があり,いくつかの条件を満たさなければならないと考えられる。たとえば,摂取されたフラボノイドが消化・吸収を経て,目的とする器官・細胞・膜レベルまで到着されなければならないし,また吸収・代謝過程での化学構造の変化にも注意が必要であろう。代謝過程での構造変化により抗酸化力が変わり,低下する場合も考えられる。現状で多くのフラボノイド,とくに近年着目され始めた後述するルテオリンでは,こうした観点から評価された例は少ない(言い換えれば,試験管内(in vitro)の実験のみによるフラボノイドの評価がいまだ多いように思う)。フラボノイドの生体内(in vivo)での挙動を把握して,“どのような器官に,どれくらいの抗酸化効果が期待できる量のフラボノイドが移行できるのか”というアプローチが今後ますます必要になると考えられ,本稿では,こうした観点から筆者らが進めているパプリカに含まれるルテオリンの吸収・代謝の解明に向けた研究を紹介したい。
「KEY WORDS」フラボノイド,ルテオリン,吸収代謝,抱合化

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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