2019年12月に中国で発生が確認された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染は,急速に世界に拡大し,世界の医療,経済から文化活動に至るまでほぼすべての人類の活動を混乱に陥れている。当初は不明な点が多かったものの,ウイルスの遺伝子構造が解明され,その本態に迫る研究結果が急速に蓄積しており,治療薬やワクチンの研究開発が加速している(表1,表2)。
今回の流行は100年前に世界的に流行したスペイン風邪に例えられていることが多い。しかし,分子生物学が登場し,高度な情報技術(ICT)・人工知能(AI)の活用が進む21世紀の現在は,当時では比較にならないほどの科学の発展がある。数次にわたって繰り返されたスペイン風邪の惨状を再演させないためにも,いまこそ人類の英知を総動員したSARS-CoV-2克服の取り組みが求められているといえよう。
「KEY WORDS」抗ウイルス薬,炎症制御,RNA ポリメラーゼ阻害薬,サイトカイン放出症候群,データベース
今回の流行は100年前に世界的に流行したスペイン風邪に例えられていることが多い。しかし,分子生物学が登場し,高度な情報技術(ICT)・人工知能(AI)の活用が進む21世紀の現在は,当時では比較にならないほどの科学の発展がある。数次にわたって繰り返されたスペイン風邪の惨状を再演させないためにも,いまこそ人類の英知を総動員したSARS-CoV-2克服の取り組みが求められているといえよう。
「KEY WORDS」抗ウイルス薬,炎症制御,RNA ポリメラーゼ阻害薬,サイトカイン放出症候群,データベース