特別企画 特集 緊急“新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策”
運動と免疫のpitfall
アンチ・エイジング医学 Vol.16 No.3, 31-37, 2020
安静状態の実に15倍にも達する換気量(呼吸によるガス交換)を必要とするのが運動であることだけでも(図1),運動の実践がCOVID-19感染拡大の抑止には貢献しないのだと容易に理解できる。一方で,我々動物は,運動しなければ廃用性萎縮(筋肉は長期間使わなければ萎縮する)を生じる生命体であることも事実であり,体重の30〜40%を占める生体内最大の臓器である骨格筋が運動によって維持されていることを考慮するならば,自粛(不活動)には限界があることもまたヒトの生理的欲求である。どう折り合いをつけるのか,ということになる。
「KEY WORDS」オープンウインドウ,運動強度,カテコラミン,抗ウイルス性サイトカイン
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。