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特集 アスリートに学ぶアンチエイジング

神経・筋システムの加齢変化に対する運動トレーニングのヘルスベネフィット

森秀一

アンチ・エイジング医学 Vol.16 No.1, 51-56, 2020

老化は身体的に自立していく能力を徐々に奪い,日常生活の質を低下させる。高齢者におけるこれらの問題を引き起こす根本的要因は,サルコペニアと呼ばれる加齢による筋萎縮と筋力の低下である。一方,運動トレーニングは身体機能の低下を抑制,遅延させることが可能であると以前より明らかとなっており,そのヘルスベネフィットは高齢者においても期待されている。
本稿では,まずサルコペニアによる神経・筋システムの変化について概説し,次に高齢者アスリートの研究から明らかとなった神経・筋システムに対する運動トレーニングのヘルスベネフィットについて紹介する。また,トレーニングによるヘルスベネフィットにつながると考えられる作用メカニズムの一つについても紹介する。
「KEY WORDS」サルコペニア,運動単位,高齢者アスリート,神経筋シナプス

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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