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特集 呼吸とアンチエイジング最前線

肺循環・気管支循環と老化

重田文子田邉信宏

アンチ・エイジング医学 Vol.15 No.4, 33-37, 2019

肺循環系は,体循環系と比較して血管の伸展性が高く,広大な毛細血管床と血管床リクルートメント効果により大きな予備能力を有している。また,肺胞気酸素分圧低下の際には,肺血管を収縮させる機能を有している。これらの特徴により,肺循環系は体循環の約1/6の低圧に維持され,運動時や低酸素下においても効率よい循環が可能となっている。
加齢は体循環系だけではなく肺循環系にも影響を及ぼす。本稿では,加齢に伴う肺循環の形態学的・機能的変化と気管支循環の変化,そして加齢に伴う肺の構造変化から生じる肺循環への影響を解説する。
「KEY WORDS」肺血管リモデリング,肺高血圧症,肺血管床の減少,心臓拡張障害,低酸素性肺血管攣縮

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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