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特集 老化と炎症

特集にあたって

濵﨑洋子真鍋一郎

アンチ・エイジング医学 Vol.15 No.3, 17, 2019

炎症反応は,免疫応答の初期に起こる反応の一つで,通常は一過性であり病原体が排除されれば急速に収束する。主に貪食細胞の食作用やサイトカイン産生により,血管透過性を上昇させて局所の血流量を増加させ,さまざまな免疫のエフェクターを感染局所に集めることで,病原体を効率的に排除するとともに,リンパ球が担う獲得免疫応答へとつなぐ働きがある。一方,生活習慣病やがんでは,低レベルの炎症が引き続く慢性炎症が認められ,病態の発症と進展に寄与していることに注目が集まっている。興味深いことに,老化に伴い,正常な急性炎症と獲得免疫応答能が減弱するのに対し,慢性の炎症反応が増大・亢進することが知られている。さまざまな加齢関連疾患に,このような老化に伴う免疫や炎症応答の変化が関与することが強く示唆されている。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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