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特集 温故知新の医療技術「ワクチン」

わが国の感染症ワクチン

神谷元

アンチ・エイジング医学 Vol.15 No.1, 28-32, 2019

予防接種は非常に特徴的である。なぜなら,健康な人に弱毒化した病原体を含む液体(ワクチン)を接種し,病原体に対して強く(免疫力を獲得)させ,その病気に罹らないように予防することが目的だからである。病気を発症してから投与する薬とは大きくその目的,役目が異なるがゆえに,正しい知識と理解がないと普及しない。
感染症が蔓延し,多大な健康被害が発生していた時代は過ぎ,大きな疾病の流行が認められなくなっているが,特に小児への予防接種とそれにより獲得した免疫が感染症の流行を抑制していることを忘れてはならない。高齢化社会となったわが国において感染症対策としての予防接種について今一度整理し,考えてみたい。
「KEY WORDS」定期接種,任意接種,集団免疫,予防

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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