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特集 食品の糖化,生体の糖化,抗糖化

AGハーブMIX

八木雅之

アンチ・エイジング医学 Vol.14 No.5, 49-56, 2018

糖化ストレス(glycative stress)とは,グルコースなどの還元糖やアルデヒド負荷に起因する生体ストレスと,その後の糖化最終生成物(advanced glycation end products:AGEs)の生成や蓄積に関わる影響を総合的にとらえた概念である1)。AGEsにはペントシジン,カルボキシメチルリジン〔Nε-(carboxymethyl)lysine:CML〕,クロスリンなど,さまざまな物質が存在する。AGEsが生成する経路は多数あり,3-デオキシグルコソン(3-deoxyglucoson:3DG),メチルグリオキサール,グリセルアルデヒドなどの糖化反応中間体が存在する。これらの物質は糖化ストレスマーカーと呼ばれる2)。蛋白やアミノ酸のAGEs化には褐色化,蛍光性への変化などがある。また,AGEsには蛋白架橋を形成するものがあり,さまざまな組織や細胞に生理的,物理的障害を及ぼす。さらに,AGEsは細胞表面受容体であるRAGE(receptor for AGEs)などと結合し,シグナル伝達により細胞に炎症を惹起する。よって,糖化ストレスによるAGEsの生成や蓄積は,皮膚老化,糖尿病合併症,認知症,動脈硬化症,骨粗鬆症など,老化やさまざまな疾患の進展要因になる1)
糖化ストレスの低減を目的とした生活習慣や食習慣は,抗糖化と呼ばれる。抗糖化の基本は,普段から常に糖化を意識した生活をすることである。意識すべき生活習慣には,筋肉量の維持,適度な運動,適正な食習慣,十分な睡眠などがある。抗糖化の主な方法には,食後高血糖の抑制,糖化反応の抑制,生成したAGEsの分解・排泄などがある3)
本稿では,糖化反応抑制作用を有する食品原料として,サプリメント,飲料など,さまざまな抗糖化製品に数多く配合されているAGハーブMIX™のin vitro糖化反応抑制作用,安全性試験および糖化ストレス抑制作用の検証を目的とした5回のヒト臨床試験結果を紹介する。なお,ヒト臨床試験の実施はヘルシンキ宣言の精神に則り,倫理委員会の承認を経て行われた。また,被験者は試験の内容を十分に理解し,同意書を提出して自主的に参加した。
「KEY WORDS」ハーブ,抗糖化,糖化最終生成物,AGEs,ヒト臨床試験

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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