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特集 体内時計とアンチエイジングupdate

グルココルチコイドによる免疫機能の日内変動の制御

生田宏一榛葉旭恒

アンチ・エイジング医学 Vol.14 No.4, 45-49, 2018

グルココルチコイド(糖質コルチコイド)は,副腎皮質から作られるステロイドホルモンの一種で,強力な抗炎症作用と免疫抑制効果をもつために,アレルギーや自己免疫疾患の治療によく使われる。グルココルチコイドは,肝臓や脂肪組織に働いて血糖値を上昇させ,脳に働いて覚醒状態や記憶を上昇させる。また,ストレスに反応して分泌が増えるためストレスホルモンとも呼ばれ,生体防御機能をもつと考えられている。しかし,免疫系に関しては抑制的に作用するため,他の生体防御機能とは一見相容れない関係にある。最近の筆者らの研究から,概日リズムによって日内変動するグルココルチコイドが,T細胞のIL-7受容体(IL-7R)の発現を誘導することで,T細胞のリンパ組織への分布を促進し,免疫応答能を高めていることが明らかになった。本稿では,この新知見を中心に,概日リズムによっていかに免疫系が制御されるかを概説する。
「KEY WORDS」ステロイドホルモン,T細胞,IL-7,リンパ球再循環,免疫応答

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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