エイジングサイエンス
α-klothoはFGF23シグナルに必須の非酵素的な分子の足場である
掲載誌
アンチ・エイジング医学
Vol.14 No.3 92-95,
2018
著者名
杉岡清香
/
森慶太
/
柳田素子
記事体裁
抄録
疾患領域
腎臓
/
アンチエイジング
診療科目
腎臓内科
媒体
アンチ・エイジング医学
FGF23は,腎臓で細胞表面のNa-P共輸送体の発現を減少させたり,ビタミンD生合成に必要な律速酵素の転写を抑制させたりすることにより,リンやビタミンDの恒常性を調整する。FGF23は,共受容体であるα-klothoに依存してFGFRチロシンキナーゼに結合し,それを活性化することによりその代謝機能を働かせる。FGFRの細胞外領域は,3つの免疫グロブリン様の領域(D1,D2,D3)からなり,細胞膜に近いD2とD3はFGF結合に必要である。FGFR1-FGFR3のD3領域において組織特異的な選択式スプライシングが行われることによりbとcのアイソフォームが作られ,それぞれが特異的なリガンド結合特異性をもっている。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。