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特集 女性ホルモンとアンチエイジング

骨盤底と性器のアンチエイジング

関口由紀

アンチ・エイジング医学 Vol.14 No.3, 49-54, 2018

骨盤底は,恥骨から尾骨の間に広がる菱形のプレート臓器で,筋肉群・筋膜・靭帯・血管・神経で構成されている。正常の厚みは5~7cm程度とされる。現在でも広く行われている腹圧性尿失禁手術であるTVT手術の考案者の一人であるPetrosが唱えた,TVT手術の根本原理であるインテグラル理論によれば,骨盤底の機能は大きく2つある1)。膀胱,子宮,直腸などの骨盤内臓器の支持と排泄機能である。支持機能が障害されると骨盤臓器脱となり,排泄機能が障害されると尿失禁,頻尿,排尿困難,骨盤痛などが生じる。インテグラル理論では,骨盤底を3つに分け,問診と外陰部の視診で損傷部位を推定する。治療としては,障害が軽い場合は,障害箇所に着目した骨盤底筋群トレーニングを行い,障害が重い場合は,ポリプロリンテープを用いた靭帯と筋膜の補強手術(TFS手術)が行われる。一方,性器は内性器と外性器に分かれる。閉経すると,内性器も外性器にも女性ホルモン低下による萎縮性変化が現れる。内性器に関しては,腟健康指数2)から考えると,健康な内性器(腟)とは,弾力性が十分にあり,どの部分も綿棒に染み込む程度の液体量があり,pHが4.6以下で,上皮は厚みがあって点状出血はなく,こすっても出血せず,炎症なく粘液にコーティングされている状態ということになる。外性器に関しては,包皮は自分でむくことができて,中に小指から中指の頭くらいのサイズのしっとりしたクリトリスが確認でき,尿道口はしっとりしていて縦に閉まっていて,小陰唇は最大幅1~4cm程度でしっとりしており,肛門近くまでヒダが途切れずにあり,大陰唇はふっくらしていて,ハリがあるのが正常ということになる。
「KEY WORDS」アンチエイジング,骨盤底,性器,骨盤底リハビリテーション,GSM

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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