<< 一覧に戻る

特集 リンパ管からみたアンチエイジング

リンパ管の機能低下が引き起こすしわ形成メカニズムの解明とその薬剤開発

加治屋健太朗

アンチ・エイジング医学 Vol.14 No.2, 44-47, 2018

皮膚は,表皮と真皮,皮下組織に分かれ,リンパ管は,毛細血管とともに真皮に毛細リンパ管として密に配向している。リンパ管は,毛細血管から漏れ出した水分やタンパク,細胞といった不要物を回収するだけでなく,外界の感染源に対する免疫反応を司り,防御反応としても重要な役割を果たしている1)。皮膚に炎症を誘導する外部刺激のなかでも,紫外線(UV)の恒常的な照射は,光老化と呼ばれる皮膚老化症状,たとえば,真皮マトリックスの分解,エラストーシス,それに伴うしわの形成などの老徴を示すことが知られている。紫外線はその波長からA波(315~400nm),B波(280~315nm),C波(280nm 以下)に分類され,オゾン層に遮蔽されるC波を除けば,地上に届く最も短い波長であるB波は,皮膚の炎症を誘導することが知られている2)。本稿では,しわ部位でのリンパ管の構造変化,さらには単回の紫外線B波を照射した後の皮膚炎症におけるリンパ管の機能変化と,その詳細な分子メカニズムについて概説する。
「KEY WORDS」リンパ管,紫外線,炎症,光老化,マトリックス

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る