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特集 腸とアンチエイジング

免疫と腸内細菌

長谷耕二

アンチ・エイジング医学 Vol.14 No.1, 66-71, 2018

多細胞生物は,細菌,ウイルス,寄生虫などの多種多様な微生物に日常的に曝露されている。これらの多様な病原体微生物の感染から身を守るため,脊椎動物の体内には自然免疫応答と獲得免疫応答からなる高度な免疫システムが発達している。一方で,消化管や呼吸器などの粘膜には,常在微生物に対する免疫応答を適度に制御する仕組みが備わっている。近年,無菌動物を用いた解析から,常在微生物(マイクロバイオータ)の定着が免疫系の成熟に必須であることがわかっている。本稿では,腸内細菌による免疫修飾作用に関する最新の研究を紹介する。
「KEY WORDS」自然リンパ球,Th17細胞,御性T細胞,自己免疫疾患,がん免疫療法

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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