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特集 腸とアンチエイジング

動脈硬化と腸内環境

溝口泰司山下智也平田健一

アンチ・エイジング医学 Vol.14 No.1, 45-50, 2018

近年,生活習慣の欧米化や超高齢社会の到来に伴い,動脈硬化を基盤とする冠動脈疾患の重症患者は増加している。また一方で,動脈硬化治療の基盤をなすスタチンによる脂質低下療法だけでは,冠動脈疾患を十分に予防できないことが明らかになってきた。そのため,新しい機序の動脈硬化の予防法の開発が望まれている。そこで,新たなターゲットとして注目されているのが腸内細菌叢である。近年,腸内細菌叢と動脈硬化の関連が次々と明らかにされており,腸内細菌を利用した動脈硬化予防法の実現が期待されている。本稿では,動脈硬化と腸内細菌の関係に焦点を当て,動脈硬化治療への臨床応用の可能性について考察する。
「KEY WORDS」動脈硬化,腸内細菌,プロバイオティクス

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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