<< 一覧に戻る

特集 細胞老化update

インスリン・IGFと細胞老化

高橋裕

アンチ・エイジング医学 Vol.13 No.4, 18-22, 2017

インスリンとインスリン様増殖因子1(IGF-1)は,ホルモン・受容体の構造,細胞内シグナルが類似しており,共通点も多い。一方,作用の点では,いずれも同化ホルモンであるが,インスリンが代謝を調節するのに対し,IGF-1は主に細胞増殖,成長を調節するという明確な使い分けが行われている。また,寿命調節機構における関わりには共通の作用が存在する。近年,寿命調節機構や老化に関連して,インスリンとIGF-1の細胞老化における役割と加齢関連疾患との関わりが注目されている。本稿では,インスリン,IGF-1による細胞老化促進作用の機序と,その病態生理学的意義を中心に解説する。
「KEY WORDS」インスリン,IGF-1,細胞老化,加齢関連疾患,NASH

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る