生命予後に重要な慢性疾患(高血圧,糖尿病,認知症,がん,心血管病,骨粗鬆症など)はしばしば人生の終盤に起こるため,年齢は最も重要な予後予測の一つである1)。年齢は変化させることができない因子である。しかし,老化(エイジング)に伴う生物学的メカニズムが明らかになれば,変化させることができるものかもしれない。その病態解明には,組織学による変化の研究や,分子生物学的研究が行われている。
近年における画像診断法の進歩は著しく,各種心血管病の診断においても有用かつ精度の高い情報を提供しており,画像診断の重要性は増している。特に,心臓MRI(磁気共鳴画像)検査は,左室の構造と機能を評価するゴールドスタンダードである。米国のThe MESA(Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis)研究は,2,000例の一般市民に心臓MRI検査を10年間追跡しており,心・血管のエイジングを画像的に示した最大規模のコホート研究である。
「KEY WORDS」老化,リスクファクター,心臓,心不全,大動脈
近年における画像診断法の進歩は著しく,各種心血管病の診断においても有用かつ精度の高い情報を提供しており,画像診断の重要性は増している。特に,心臓MRI(磁気共鳴画像)検査は,左室の構造と機能を評価するゴールドスタンダードである。米国のThe MESA(Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis)研究は,2,000例の一般市民に心臓MRI検査を10年間追跡しており,心・血管のエイジングを画像的に示した最大規模のコホート研究である。
「KEY WORDS」老化,リスクファクター,心臓,心不全,大動脈