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総説

脂肪肝は心配ない?

─NASHのインパクト─

齋藤英胤

アンチ・エイジング医学 Vol.12 No.6, 63-69, 2016

ドックや健診の結果をみていると,超音波検査にて脂肪肝と診断される受診者数が多いことに気づく。ご存知のように,超音波検査で肝臓内部をスキャンし,腎臓実質の輝度に比較して肝臓実質輝度が有意に高い場合,脂肪肝と診断される。健診受診者の約3~4割が脂肪肝と診断され,同時に脂質異常症や糖尿病(糖代謝異常),肥満と合併することも多い。このような場合,合併する脂質異常症や糖代謝異常に対する指導,あるいは飲酒に対する注意をするが,脂肪肝そのものに対する指導がなされないこともある。脂肪肝は心配ないのか? 今,日本消化器病学会1),日本肝臓学会2)から診療ガイドラインなどが作成されたよいタイミングであり,本稿で非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis:NASH)3)について解説する。
「KEY WORDS」炎症性細胞浸潤,メタボリックシンドローム,NAFLD,肝硬変,肝細胞がん

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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