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特集 エピジェネティクスとアンチエイジング

DOHaDとエピジェネティクス

河合智子秦健一郎

アンチ・エイジング医学 Vol.12 No.6, 30-35, 2016

DOHaDとは,Developmental Origins of Health and Diseaseの略語であり,ドーハッドと日本語読みする。2004年にニュージーランドLiggins InstituteのPeter D Gluckmanと英国Southhampton大学のMark A HansonがScience誌に発表した概念であり1),「受精時,胎芽期,胎児期の子宮内および乳幼児期の望ましくない環境がエピゲノム変化を起こし,それが疾病素因となり,出生後の環境との相互作用によって疾病が発症する。生活習慣病などの多因子疾患はこの2段階を経て発症する」という「医学学説」である(図1)。エピジェネティクスが分子記憶機構として疾患発症に関与しているという仮説である。彼らがここで指す疾患とはNoncommunicable diseases(NCDs),すなわち心筋梗塞や脳卒中,高血圧などの心臓血管病,がん,慢性肺疾患,糖尿病などの非感染性疾患を総称した分類の疾患である。2004年に提唱された後,国際DOHaD学会は2017年に第10回大会をオランダで開催する予定で,1,500名以上の参加者を見込んでいる。一方,日本DOHaD研究会は今年で第5回目の年次大会を迎え,その参加人数は200名近くあった。
「KEY WORDS」DOHaD(ドーハッド),Barker仮説,非感染性疾患,胎児期プログラミング,エピアレル

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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