<< 一覧に戻る

特集 フレイルとアンチエイジング

オーラルフレイル

The concept of oral-frailty in elderly

平野浩彦

アンチ・エイジング医学 Vol.12 No.5, 45-51, 2016

「オーラルフレイルの概念がなぜ注目されるのか」
1.1989年から始まった8020運動
8020運動は,「残存歯数が約20本あれば食品の咀嚼が容易であるとされており,例えば日本人の平均寿命である80歳で20本の歯を残すという,いわゆる8020運動を目標の1つとして設定するのが適切ではないかと考えられる」(厚生省「成人歯科保健対策検討会中間報告」1989年より抜粋)が根拠となり推進され,高齢期オーラルヘルスプロモーションの代表的なものである。この運動の達成率は,開始当初(1989年)は1割にも満たなかったが,2011年の調査では38%に達しており(図1),次回の調査では約半数の達成率が予想されている。この達成率増加の背景には,歯の喪失のリスク因子として示された,①喫煙,②進行した歯周病の有無,③口腔清掃の不良,④根面う蝕などの効率的なコントロール,さらには歯科治療法の変化などがあると考えられている。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る