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特集 フレイルとアンチエイジング

フレイル診断法とエビデンス

Diagnosis and clinical evidence of frailty

佐竹昭介荒井秀典

アンチ・エイジング医学 Vol.12 No.5, 22-26, 2016

「はじめに」先進諸国の多くが高齢社会を迎え,高齢者医療・介護の問題がますます大きな課題になっている。高齢者の割合が国民の4人に1人を上回るわが国では,さまざまな診療科で高齢者への対応が不可欠になっており,老年医学的な視点や概念が重要視されている。フレイルは近年,急速に広まっている老年医学上の概念であり,欧米で用いられているFrailtyという「か弱さ」を示す言葉から,語感に配慮して2014年に日本老年医学会が提唱した造語である1)。この用語は,「加齢による予備力低下が原因で,些細な外乱因子(ストレッサー)に対して健康障害をきたしやすい状態」を示し,従来,「虚弱」や「老衰」と呼ばれていた高齢者の状態を表している1)。高齢期の退行現象は個体差が大きく,時間軸による歴年齢に基づく評価では,医学的な治療方針の決定に十分な根拠を与えないことがしばしばある。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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