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誌上ディベート

歩く?走る? スロージョギング

田中宏暁

アンチ・エイジング医学 Vol.11 No.6, 76-82, 2015

「はじめに」心機能とミトコンドリアの機能低下と筋肉量の低下が顕著な加齢現象であるが,たとえ歳をとってからでも適度な運動で若者並みに回復することがわかってきた。しかも,人類が生きていくための移動手段であるランニングでいずれも回復することが明らかになった。本稿では,ランニング,しかもよほどの体力の持ち主でない限り歩くような速さで走るスロージョギングがいかに抗加齢に有効か論じたい。
「ヒトの特徴」「Born to run」,2004年のNature誌の表紙のタイトルである(図1)。人類学者のBranbleとLiebermanが,ヒトは動物の中で最も長距離走に優れていること,またその形質をもっているとの論文の紹介である。つまり,ヒトは走るように進化したとの説である。人類200万年の歴史であるが,1万年前まで素手で狩猟していた。今も狩猟採集生活をしているアフリカの部族を調査したところによると,狩りでは,まず獲物をみつけるまでおよそ30㎞歩き,平均時速10㎞で3~5時間,獲物を追走している。

歩く?走る?/坪田一男
歩く/能勢博
・走る/田中宏暁

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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