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特集 肝臓とアンチエイジング

老化と肝再生

Senescence and Liver Regeneration

土屋淳紀小島雄一清野智渡邉雄介寺井崇二

アンチ・エイジング医学 Vol.11 No.6, 31-36, 2015

「はじめに」肝臓は,他の臓器にはない門脈をもち,腸管と密接に関係し,蛋白,脂質,糖質などの合成,貯蔵,解毒機能,凝固因子の産生,胆汁の生成などを代表に,さまざまな機能をもつ「肝腎もしくは肝心」な臓器であり,それらは主に構成細胞である肝細胞によりなされる。古代ギリシャ神話でのプロメテウスの逸話にあるように,肝臓は元来,強い再生能力をもち,通常は軽度の障害の場合や,正常な肝臓の肝切除であれば,肝機能が極端に低下することなく「再生」し,正常な肝機能に回復する。このような軽度の障害時や肝切除後の肝再生は,主に既存の肝細胞が膨化したり,分裂したりすることで補われると考えられている(図1)。一方,急性にもしくは慢性に肝臓が障害を受けることで,急性であればその程度や脳症の現れる時期により,急性肝炎重症型,劇症肝炎,遅発性肝不全と呼ばれる。慢性であれば,肝臓は徐々に線維化をきたし,高度に線維化と機能低下をきたす肝硬変になる。
「Key Words」肝再生,老化,肝幹前駆細胞,niche

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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