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特集 肝臓とアンチエイジング

老化と非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

Aging and Nonalcoholic Fatty Liver Disease (NAFLD)

酒井建伊藤美智子小川佳宏

アンチ・エイジング医学 Vol.11 No.6, 25-30, 2015

「はじめに」非アルコール性脂肪性肝炎(nonal-coholic fatty liver disease:NAFLD)はメタボリックシンドロームの肝臓における表現型といわれ,近年の肥満の増加に伴って,わが国においても患者数が増加している。NAFLDは,予後良好とされる非アルコール性脂肪肝(nonalcoholic fatty liver:NAFL)と,NAFLにさまざまな炎症機転(2nd hit)が加わったことにより肝細胞障害(風船様変性)や肝線維化などを呈する非アルコール性脂肪性肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)を包括した疾患概念であり,NASHは時に肝硬変や肝がんに進展する重症型と考えられている(図1)1)。さらに近年,NAFLDが心筋梗塞などの心血管疾患のリスクを上昇させるという報告もなされている2)。また,メタボリックシンドロームの基盤病態として慢性炎症が注目されている。脂肪組織における慢性炎症が,アディポサイトカインや遊離脂肪酸をメディエーターとして,全身臓器に慢性炎症を波及・拡大すると想定され,NAFLD発症にも脂肪組織機能が深く関わることが明らかになってきている。
「Key Words」老化,NAFLD,脂肪組織炎症,異所性脂肪蓄積,hCLS

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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