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特別寄稿

再生医療等の安全性の確保等に関する法律について

木村健一

アンチ・エイジング医学 Vol.10 No.6, 129-134, 2014

「再生医療の現状と課題」再生医療は,iPS細胞,体性幹細胞などの細胞を利用して,病気やけがで機能不全となった組織,臓器を再生させる医療である。以前より実施されている骨髄移植は,造血幹細胞を用いて造血機能や免疫機能を回復させるという意味において,再生医療の先駆的事例であるが,近年の細胞分化誘導技術や細胞培養技術の急速な進展により,これまで治療が困難であったさまざまな疾患への臨床応用が期待されている。日本では,平成19年に京都大学の山中伸弥教授が世界初のヒトiPS細胞の樹立に成功したことにより一躍社会的な関心を集めたが,平成24年に山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞されたことにより,国民の再生医療に対する期待がさらに高まった。再生医療における倫理性・安全性を担保するため,厚生労働省では,平成18年にヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針(平成25年厚生労働省告示第317号;以下「ヒト幹指針」という)を定め,安全性および有効性の確保やインフォームド・コンセントなど,ヒト幹細胞を用いた臨床研究に関わる者が遵守すべき事項を示した。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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