誌上ディベート
血圧の正常値はどこ? 血圧の正常値―従来値の立場から―
掲載誌
アンチ・エイジング医学
Vol.10 No.6 94-96,
2014
著者名
湯淺敏典
/
大石 充
記事体裁
抄録
疾患領域
アンチエイジング
診療科目
老年科
媒体
アンチ・エイジング医学
「はじめに」今年,日本高血圧学会より脳・心血管合併症リスクを考慮し,多くのエビデンスをもとに作成された高血圧治療ガイドラインにおいて,5年ぶりに正常血圧の詳細,降圧目標値などが改訂された(JSH2014)1)。一方で,人間ドッグ学会も健康保険組合連合会と共同研究事業を立ち上げ,約150万人に及ぶ人間ドッグ検診受診者の検診データに基づき,血圧も含めた検診検査項目の正常値(新基準)を発表した。これら2つの“血圧の正常値”は,それぞれ異なる視点から提唱されたものであり,単純に比較できるものではないが,年々変化するわが国での高血圧の疾患形態に合わせて改訂を重ねたJSH2014,すなわち“従来値”の立場から,血圧の正常値を検証する。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。