誌上ディベート
ED薬は習慣的に飲むべき?―飲むべき
掲載誌
アンチ・エイジング医学
Vol.10 No.1 64-68,
2014
著者名
堀江 重郎
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
泌尿器
/
癌
診療科目
循環器内科
/
泌尿器科
/
腫瘍内科
/
老年科
媒体
アンチ・エイジング医学
「EDは加齢現象?」勃起は, すべての哺乳動物がこのメカニズムを用いて生殖活動を行っていることから, 男性の象徴的な生理現象といえる. この勃起が, 性行為において十分でない状況を勃起不全(erectile dysfunction:ED)と呼んでいる. 性行為にはパートナーの存在が必要であるため, 高血圧や糖尿病といった個人のバイオマーカーを測定して診断する病態とは異なり, また内在する社会性と対人関係の心理学などの問題も混在してくることから, 純粋な医学的な問題ではないように感じられるかもしれない. 一方, 勃起は性的な刺激によって起こるだけでなく, 健康男性では夜間あるいは起床時にも起こっている. 通常睡眠中に5~7回勃起する. この睡眠中の夜間勃起現象は, レム睡眠時に副交感神経の活性化によって起こる. レム睡眠からそのまま覚醒すると寝覚めがよく, このとき夜間勃起現象が続いていると通常「朝立ち」と呼ばれる現象になる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。