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特集 サルコペニアとアンチエイジング

筋肉研究の最前線―筋ジストロフィー

戸田達史

アンチ・エイジング医学 Vol.9 No.4, 33-39, 2013

「はじめに」筋ジストロフィーは, 骨格筋線維の変性・壊死と不完全再生のサイクルを繰り返しながら, 間質の線維化・脂肪化が進行する遺伝性疾患群である. 臨床的には, 進行性の骨格筋萎縮と筋力低下を呈してADLが低下するだけでなく, 呼吸筋不全や心不全といった重篤な合併症を併発することもある難病である. 新聞などまたは一般の感覚では, 筋ジストロフィーというと1個の疾患のように感じられるかもしれない. しかし, 表1にみるように, 筋ジストロフィーは遺伝形式も症状も遺伝子も異なる40種以上からなる疾患群であり, うちデュシャンヌ型, 肢帯型, 顔面肩甲上腕型, 先天型(福山型), 筋強直型, 遠位型などが代表的である. 最も多いデュシャンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy: DMD)の原因遺伝子ジストロフィンのクローニングを契機として, これまでに40種類以上のさまざまな筋ジストロフィーの責任遺伝子が同定されているが, 現在も治療の中心は対症療法である.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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