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アディポネクチンとアンチエイジング

6 アンチエイジングにおけるテストステロンとアディポネクチンとの関係について

Relation between Testosterone and Adiponectin for Anti-aging

辻村晃松岡庸洋高尾徹也宮川康野々村祝夫

アンチ・エイジング医学 Vol.7 No.3, 44-48, 2011

Summary
 It is well known that testosterone, which decreases with aging, plays many physiological roles in various organs. Late-onset hypogonadism (LOH) has received widespread attention in the last few years. Metabolic factors as well as metabolic syndrome are closely associated with decreased serum testosterone. In general, it is believed that testosterone is inversely related to adiponectine level, which is thought to be a key molecule in the etiology of metabolic syndrome. However, no inverse correlation exists between them in patients with LOH. Testosterone replacement treatment is expected to be one of treatments for metabolic syndrome. Furthermore, testosterone may be an important treatment tool as anti-aging.

Key Words
●テストステロン ●抗肥満作用 ●LOH症候群 ●メタボリック因子 ●アディポネクチン

はじめに

 最近,さまざまな方面から精巣性男性ホルモンであるテストステロンが注目されている。テストステロンは,そのレセプターを有するさまざまな臓器に対して重要な作用を有している。これまで勃起や性欲などの性機能との関連性に焦点が向けられていたが,その一方で,テストステロンと身体的因子との関連性も多数の報告がなされている。すなわち,加齢に伴うテストステロンの低下は,内臓脂肪が蓄積するメタボリックな状態を呈しやすく,同時に,筋肉量や骨量は減少し,皮膚は乾燥しやすく,体毛も減少する。貧血を助長し,睡眠障害を誘発しやすく,また精神面への影響として,不安,パニック,抑うつ状態なども特徴的とされる。さらに,集中力・やる気の低下など,知的活動の低下や,抑うつ状態と関連する疲労感や認知力の低下なども指摘されてきた。これらの加齢に伴うテストステロンの低下が引き起こすさまざまな症状を,以前は更年期障害と呼んだが,現在では「加齢男性性腺機能低下(LOH)症候群」という名称で統一されている(表1)1)。

2010年,NHKがLOH症候群を「原因不明の不元気症候群」として取り上げたことで,多くの患者が専門外来を受診することとなった。医学的にも,日本医師会雑誌にLOH症候群として特集が組まれたこともあり2),現在では泌尿器科以外の医師にも広く認知されるようになった。

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