はじめに
糖尿病患者の血管年齢は,非糖尿病者に比べて20年程度老化が進行していることが指摘されている1)。血管壁の老化は,主に血管中膜の弾性繊維の減少による硬化であり,加齢に伴う生理的現象である。しかし,喫煙,高カロリー食摂取,運動不足といった生活習慣に加え,生活習慣病の存在は血管の老化を加速し,さらに病的な変化をもたらす。2型糖尿病患者に伴うことの多いインスリン抵抗性は高インスリン血症をきたし,この過剰なインスリンは血管内皮細胞の寿命を縮め,血管の老化を助長することが知られている。本稿では,アンチエイジングにとって耐糖能障害の克服が重要な鍵を握っている点に注目し,経口ブドウ糖負荷試験による糖尿病の診断について症例を交えて解説する。
全文記事
データから読むアンチエイジング症例検討!
第12回 耐糖能試験(経口ブドウ糖負荷試験:OGTT)検査結果の読み方
掲載誌
アンチ・エイジング医学
Vol.7 No.2 85-88,
2011
著者名
安藤精貴
/
西村 理明
記事体裁
連載
/
症例
/
全文記事
疾患領域
代謝・内分泌
/
糖尿病
/
アンチエイジング
診療科目
一般内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
アンチ・エイジング医学
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。