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【臨床】慢性蕁麻疹の病態とIgE
皮膚アレルギーフロンティア Vol.19 No.2, 23-26, 2021
蕁麻疹は皮膚疾患における代表的なcommon diseaseであり,患者数も多いが,病態や成因に未解明な部分が多く,臨床経過にも症例による違いがみられることが少なくない.とくに慢性蕁麻疹では,以前からIgEや高親和性IgE受容体(FcεRⅠ)に対する自己抗体の関与が指摘されてきたが,それだけでは病態の全体像を把握できないとされている.そうしたなか,2017年に既存治療で効果不十分な特発性の慢性蕁麻疹に対し,抗IgE抗体療法が保険適用され,IgEがあらためて慢性蕁麻疹の病態解明の鍵として注目を集めている.本項では,慢性蕁麻疹の病態とIgEの関係について,臨床的な側面を中心に本田哲也先生にお話をうかがった.
「KEY WORDS」IgE,慢性蕁麻疹,高親和性IgE受容体(FcεRⅠ),抗IgE抗体療法,自己免疫疾患
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。