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スキルアップのためのQ&A

掌蹠膿疱症診療におけるコツを教えてください

村上正基

皮膚アレルギーフロンティア Vol.18 No.3, 47, 2020

現時点での臨床現場における掌蹠膿疱症治療での問題点は,そもそも確定診断がつかないうちに “なんとなく ”掌蹠膿疱症としての加療が開始されてしまうことではないでしょうか.治療反応性に乏しく,経過が長期化すると患者が自己中断して,あるいは「この病気は治らないよ」と言い切る皮膚科専門医の言葉に反応して独断で他院を受診するケースが多く見受けられます.皮膚科専門医である以上,必ず遭遇することのある,いわゆるcommon diseaseのひとつですから,他科から紹介されて「治らない」と言ってしまうことは通用しないと常々思っています.ここで誤解のないように申し上げますと,「適切に根気よく病気と向き合うと治癒が望める」にもかかわらず,「治らない」と言い切ってしまう態度は皮膚科専門医としていかがなものかということです.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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