円形脱毛症の原因は不明ながら,複合的な要因が考えられている.親子例や兄弟例がみられることから遺伝的背景も想定されている.また,橋本病や尋常性白斑,重症筋無力症などの自己免疫疾患を併発すること,毛包周囲のリンパ球浸潤(swarm of bees)がみられることから自己免疫によるとする考えもある.
頭髪以外に眉毛や睫毛,髭,体毛の脱落,爪甲の変形を生じることがある.
日本皮膚科学会は2010年に「日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2010」を作成,2017年に改訂版を発表している1)