<< 一覧に戻る

特集 毛の免疫と炎症─脱毛症の機序に迫る

3 円形脱毛症の治療

─アトピー性皮膚炎との関係を含めて

大日輝記

皮膚アレルギーフロンティア Vol.16 No.3, 17-21, 2018

円形脱毛症は毛を標的とする臓器特異的自己免疫疾患と考えられている.現在最も推奨される治療はステロイド局所療法と局所免疫療法であり,初発で重症の進行例では早期のステロイドハーフパルス療法が適応となる.また,新しい治療としてJAK阻害薬が注目を集めている.円形脱毛症はTh1サイトカインであるIFN-γが病態にかかわると考えられている.アトピー性皮膚炎の合併が多いことでも知られ,Th2が病態や病勢にかかわる可能性も示されているが,アトピー素因が治療予後因子となるかどうかについては結論が出ていない.現在の治療とその適応の選択,展望について述べる.
「KEY WORDS」円形脱毛症,アトピー性皮膚炎,ステロイドハーフパルス療法,局所免疫療法,JAK阻害薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る