上皮はその特徴的な構造と構成蛋白によるバリア機能を持つ.これまで,皮膚バリア機能障害とアトピー性皮膚炎(AD)の関係,ADと食物アレルギーとの関連が指摘されていたが,近年,皮膚バリア機能を担う分子や免疫細胞,サイトカインなどの役割が明らかになりADの病態の中心に皮膚バリア機能障害があることが明らかになると同時に,疫学的にも皮膚のバリア機能障害,ADと食物アレルギーの因果関係が示された.上皮バリア機能の維持,補強や機能回復と経口免疫寛容を期した研究結果から,食物アレルギーを防ぐ道筋が明らかにされつつある.
「KEY WORDS」上皮,バリア機能,アトピー性皮膚炎,経皮感作,二重抗原曝露仮説
「KEY WORDS」上皮,バリア機能,アトピー性皮膚炎,経皮感作,二重抗原曝露仮説