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特集 膠原病はどこまでわかったか?

抗体でみる鑑別診断

松下貴史

皮膚アレルギーフロンティア Vol.15 No.1, 31-36, 2017

膠原病は自己免疫現象を背景に,多臓器障害を特徴とする原因不明の慢性難治性疾患である.膠原病では患者血中に自己抗体が高率に検出され,特定の疾患や臨床症状と密接に相関する.よって自己抗体の同定は,膠原病の鑑別診断ならびに病型分類,経過の予測,治療方針の決定にきわめて有用である.また,一部の自己抗体(抗dsDNA抗体,抗MDA5抗体)は疾患活動性を反映するため,治療効果の判定に有用である.近年,多くの自己抗体がELISA法により簡便に測定できるようになり,膠原病における自己抗体の同定は,日常診療においてさらに重要なものとなってきている.
「key words」筋炎特異自己抗体,抗ARS抗体,抗Mi-2抗体,抗TIF1-γ抗体,抗MDA5抗体

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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