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鼎談(皮膚アレルギーフロンティア)

皮膚真菌症と自然免疫

多田弥生小林美和常深祐一郎

皮膚アレルギーフロンティア Vol.14 No.1, 42-50, 2016

「生体による真菌認識」
「1.自然免疫とその受容体」
常深:本日は,皮膚真菌症に対する免疫について,自然免疫の役割を中心に話し合ってみたいと思います.多田先生,まずはじめに真菌に対する自然免疫とその受容体について簡単にご説明をお願いします.
多田:一般に獲得免疫に伴う免疫記憶が働けば,一度かかった感染症には二度とかかりませんが,真菌感染症ではこの獲得免疫がうまく働かないため,好中球やマクロファージなどが中心となる自然免疫が重要になります.自然免疫では,真菌の表面にある糖などの分子が受容体によって認識されます.皮膚では真菌に最初に接触するのは表皮ですが,その表皮の細胞,つまりケラチノサイトも,自然免疫の受容体をもっています.
常深:皮膚科医にとって真菌感染症の99%は浅在性,つまり角層での出来事で,真皮以下の感染を診ることはほとんどありませんから,ケラチノサイトと自然免疫の関係が興味の中心です.たとえばカンジダの場合,ケラチノサイトの受容体はどのような分子を認識するのでしょうか.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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