<< 一覧に戻る

対談

メタボリックシンドロームと皮膚疾患

神戸直智佐野栄紀

皮膚アレルギーフロンティア Vol.13 No.1, 38-45, 2015

「肥満やメタボリックシンドロームと関係する皮膚疾患」
佐野(司会):本日は,「メタボリックシンドロームと皮膚疾患」をテーマに,千葉大学の神戸直智先生にお話をうかがいたいと思います.皮膚は全身を映す鏡と言われますが,肥満やメタボリックシンドロームを背景とする皮膚疾患,とくに最近では乾癬との関係が,臨床的に注目されています.そしてその機序として,神戸先生のご専門である自然免疫に絡み,マクロファージの活性化,T細胞の働き,脂肪細胞とパラクラインのクロストークなど,さまざまなものが挙げられてきています.まず,肥満あるいはメタボリックシンドロームと関係する皮膚疾患には,どのようなものがあるのでしょうか.
神戸:最近増えているのは,糖尿病のフットケアです.糖尿病は,食事の欧米化によって患者数が急増しており,そのフットケアを皮膚科で行うケースが増加しています.また,乾癬もその1つとして挙げられます.2014年9月に開催された日本乾癬学会でも,腹囲とメタボリックシンドロームの関係などの講演が行われ,大変勉強になりました.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る