[A] わが国における牛肉アレルギーの主要原因抗原は,糖鎖galactose-α-1,3-galactose(α-gal)である.抗悪性腫瘍薬であるセツキシマブのアレルギーの主要原因抗原も,同じく糖鎖α-galである.つまり,牛肉アレルギーの原因となる糖鎖α-galはセツキシマブにも含まれるため,牛肉アレルギー患者はセツキシマブにもアレルギーを示す可能性が高く,注意を要する.
「1.牛肉アレルギー1)」 われわれは,島根県内で多数の牛肉アレルギー患者を経験している.牛肉アレルギーの特徴は,牛肉摂取からアレルギー症状発症までの時間が長いこと(過半数の症例で摂取3時間以上経過してから発症),交差反応のために豚肉などほかの哺乳類肉,カレイ魚卵にもアレルギー症状を呈すること,が挙げられる.また,20名の牛肉アレルギー患者について,CAP-FEIA法で牛肉特異的IgE値とセツキシマブ特異的IgE値を測定して比較したところ,両者には有意な正の相関関係があることがわかった.
「1.牛肉アレルギー1)」 われわれは,島根県内で多数の牛肉アレルギー患者を経験している.牛肉アレルギーの特徴は,牛肉摂取からアレルギー症状発症までの時間が長いこと(過半数の症例で摂取3時間以上経過してから発症),交差反応のために豚肉などほかの哺乳類肉,カレイ魚卵にもアレルギー症状を呈すること,が挙げられる.また,20名の牛肉アレルギー患者について,CAP-FEIA法で牛肉特異的IgE値とセツキシマブ特異的IgE値を測定して比較したところ,両者には有意な正の相関関係があることがわかった.