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アレルギーをめぐるトレンド

インフラマソーム

The Inflammasome

高田紗奈美神戸直智

皮膚アレルギーフロンティア Vol.12 No.3, 48-49, 2014

Jürg Tschoppらによって提唱されたインフラマソーム(inflammasome)は,シグナル認識にかかわる蛋白質(NLRP1,NLRC4,NLRP3,AIM2),アダプター蛋白質であるASC(apoptosis-associated speck-like protein containing CARD)と,カスパーゼ1からなる細胞質内蛋白質複合体である.このインフラマソームによりカスパーゼ1が活性化され,IL-1βを前駆体から成熟体へと切り出し,炎症や免疫応答を引き起こす.インフラマソームはさまざまな外因性の病原因子や内因性因子により活性化され,感染,糖尿病,動脈硬化,虚血障害,アレルギー疾患などさまざまな病態にかかわると注目を集めている.とくに,NLRP3の遺伝子異常によって引き起こされるクリオピリン関連周期性症候群(cryopyrin-associated periodic syndrome ; CAPS)は,従来治療が困難であったが,IL-1受容体アンタゴニストあるいはIL-1βを中和する抗体の登場により十分な治療効果が期待できるようになった.現在もなお多くの研究が行われ,インフラマソームを標的としたさまざまな疾患の治療法の開発が進められている.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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