【特集 すべては経皮感作から始まる】
鼻粘膜からの感作―経皮感作との違い
Nasal sensitization―Difference between nasal sensitization and skin sensitization
掲載誌
皮膚アレルギーフロンティア
Vol.11 No.3 25-28,
2013
著者名
鈴木元彦
記事体裁
抄録
疾患領域
アレルギー・免疫
/
耳鼻科疾患
/
皮膚疾患
診療科目
アレルギー科
/
皮膚科
/
耳鼻咽喉科
/
小児科
媒体
皮膚アレルギーフロンティア
「Summary」口腔アレルギー症候群(oral allergy syndrome; OAS)は, 花粉症やラテックスアレルギーの患者に合併する食物アレルギーの一種である. OASでは花粉やラテックスと交差反応性を有する原因食物を食べたあとに口腔咽頭症状が出現するが, その感作経路として経鼻(経気道)感作と経皮感作が注目されている. また, 粘膜は体の内側に存在し常に抗原に曝露されているが, とくに鼻粘膜は粘膜の入り口に存在し, 非常に多くの免疫担当細胞が協調的に機能することで免疫に強く関与している. 以上を踏まえ, 本稿では経鼻感作について概説し, 経鼻感作と経皮感作とを比較検討する. 「はじめに」アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis; AD), アレルギー性鼻炎, 気管支喘息などのアレルギー疾患は, 今や「国民病」と呼ばれるほど多くの患者が罹患し, さらにその患者数は増加傾向にある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。